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不貞行為

エイズと不法行為

ゲイには妊娠はありませんが、HIVの恐怖がつきまといます。

 

もっとも、節度をもった交際であれば良いのですが、見知らぬ人との性交渉によって若い人がHIVに感染するという例もあるのです。

 

この場合、コンドームを使わなかった、自分はHIVだと分かっていた場合、他方は損害賠償を請求できるのでしょうか。

 

心情的には、刑事責任の追及も可能である、といいたいところですが、不法行為の要件を満たすには、過失が必要です。

 

そして、自分のHIVウィルスによって他人にHIVを感染させるかもしれないという蓋然性の認識が必要と解されます。

 

そうすると、抗ウィルス剤の服用を続けており、CD4は正常であったり、ウィルス量も安定している場合に性的関係を持った場合、医学的には、性交渉の相手に対する感性の危険性は必ずしも高くないとされてしまっています。

 

しかしながら、当事務所はこの見解を支持しません。これは、一般的に、粘膜は感染しやすいので、それはウィルス量によって左右されるべきではなく、あくまでも、性交渉のパートナーに説明義務を尽くしたうえでの性交渉でない限り、不法行為上の過失が認められるというべきです。

 

もっとも、ゲイの場合、「不貞の抗弁」を出されると、他にも何人かと性交渉している場合、因果関係の証明が難しいという問題もあります。

 

法的な問題と証拠の問題を乗り越えないといけないわけですが、そもそもセクマイは裁判に合いません。したがって、やはり示談交渉をするという意味では弁護士に相談されると良いかと思います。

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