アウティングというのは、自分の意思に反して知人にばらされた、さらされたということ、性的マイノリティであることを会社や友人にばらすと脅迫されている、といった場合のことをいいます。
多数者と比べると少数者は、パワーバランスが崩れやすく不利な状況に置かれがちです。特に、性的嗜好でも男女の問題であれば多少アブノーマルなものでも、性的マイノリティには全く寛容ではないというのが名古屋も包含した地方社会の実情といえるかもしれません。
興味本位、意趣返し・・・。アウティング被害を受ける男性、女性のきっかけは様々です。しかし、性的プライバシーというのは、一度、暴露されてしまうと、それを元に戻すということはできません。当事務所は、何事も原状回復が基本、次に、説明をしていただくこと、第三に、原状回復ができないのであれば金銭賠償ということが当たり前だと思っています。
アウティング被害から労務問題、ストーカー被害、パートナーの取り合いといった問題に発展していくこともあります。
私たちには、自己イメージコントロール権という人権があります。それは、必要な人には自己が性的少数者であるとカミングアウトし、それ以外の人には公開しないで、自分のイメージをコントロールする権利のことです。この自己イメージコントロール権は憲法13条により保障されているものと考えられています。アウティングは、プライバシーだけではなく自己イメージも損なうもので、労務、社会的孤立など様々な二次被害を生じさせたり、場合によっては、性交渉を強いられたり、金銭を恐喝されたりすることもあるかもしれません。
性的マイノリティの方が相談しやすい弁護士事務所というのは、東京にはたくさんあるでしょう。しかし、少なくとも積極的に承認し「理解」をしてくれる弁護士というのは、多くないかもしれません。当事務所では、性的マイノリティの方、個人個人を尊重し、被害回復や恐喝・モラルハラスメント等の被害から抜け出すためのお手伝いをいたします。